「リップシュタット戦役」 

1990年発売

  シリーズ第二段:題名の通り、原作第二巻における帝国の内戦「リップシュタット戦役」(及び同盟の内乱)がテーマの作品。「分艦隊ルール」等、色々なルール改定がなされた。  

気になるシナリオは

■疾風ウォルフvs理屈倒れのシュターデン:「アルテナ星域の戦い」

■キルヒアイスvsリッテンハイム侯:「キフォイザー会戦」

■ヤン艦隊(第13艦隊)vs第11艦隊:「ドーリア星域の会戦」

■金銀妖瞳のロイエンタールvs宿将メルカッツ:「シャンタウ星域の対峙」

■ラインハルトvsブラウンシュヴァイク公と愉快な仲間達(笑):「ガイエスブルグ会戦」

 御覧の通り、ゲームバランスの悪い(と言うか悪すぎる)作品。唯一「シャンタウ星域」だけがバランスが取れているものの、このシナリオは半分架空戦でもある。また、「ドーリア星域」はアニメ版ではなく小説版に則っているとの事。

 因みに、バランスが悪いながらも「ガイエズブルグ会戦」シナリオはお奨め。

 帝国軍新登場指揮官:

名称:攻撃能力・防御能力・艦隊指揮力「指揮範囲」チット(特殊能力)

ミュラー 5・8・9「6」3
ケスラー 5・5・8「6」2
ブラウンシュバイク公 1・1・5「3」2
リッテンハイム候

1・1・5「3」2

ヒルデスハイム伯 3・2・6「4」1
シュナイダー +1・-・-「-」-(参謀)      .

 「鉄壁」ミュラー初登場である。鉄壁の異名に違わず、ヤンの攻撃に先んじて防御射撃を喰らわせられるのは彼とキルヒアイス(と、キルヒアイス付きラインハルト)ぐらいのものである。防御能力・艦隊指揮力・行動チット枚数、どれをとっても一級品なのだが、攻撃能力がややショボ目なのが残念だ。

 ケスラーも、憲兵隊にも出向していた艦隊法務士官上がりにしては優秀と言って良いであろう。因みに彼が艦隊指揮官として登場するのは唯一この作品のみだ。

 ブラウンシュバイク&リッテンハイムの能力設定は申し分無いと思われる納得の数値(笑)ヒルデスハイムも「貴族の馬鹿息子」にしては上出来な部類だろう。

その他、帝国の賊軍指揮官には「若き貴族指揮官」なるものも存在するのだが。能力こそは玉石混合(いや、石石混合か?)なものの行動チットは一律2枚なので。ブ公やリ候も含め、攻防能力的には同盟軍の標準指揮官より低劣なのは明らかなのだが、その割に結構行動ができてしまう等、初期デザインにおける齟齬が生じ始めている。(はっきり言って、行動チット1枚の指揮官と言う存在は、このシリーズ作品においては無意味に近い存在)

シュナイダー少佐はメルカッツの能力を底上げする参謀として登場。彼はメルカッツに対する忠誠心や人格の良さは原作でもしばしば語られる物の、メルカッツの攻撃能力に影響を与えるほどの能力を持ち得ているのか甚だ疑問だ……。だが彼のお陰でメルカッツの能力が、帝国の双璧クラスに匹敵する事となった

同盟軍新登場指揮官:

名称:攻撃能力・防御能力・艦隊指揮力「指揮範囲」チット(特殊能力)

アッテンボロー

5・6・8「6」2特殊:集中射撃) .

フィッシャー 4・5・9「9」3(特殊:集中射撃)
グェン   

6・3・8「5」2(特殊:突撃)

ルグランジュ

4・4・8「6」2     .

ストークス 3・3・6「5」1
ムライ  -・-・-「-」-(参謀)     .
パトリチェフ -・-・-「-」-(参謀)

  ヤン艦隊を構成する分艦隊指揮官初登場である。アッテンボローの能力が、原作で語られているよりややパッとしない印象が否めない(その代わり凶悪な「集中射撃」能力が与えられては居るが……)

フィッシャーの指揮官としての能力は原作で言われている以上の能力だ(「艦隊運用は名人だが、艦隊司令官としての能力は水準程度云々……」とか言うアレ) 「集中射撃」が使える上にチット三枚で、しかも艦隊指揮力が双璧並の「9」というのが凄い。

グェンの能力は小ビッテンフェルトと言ったところだが、あまり強力とは言い難い。(せめて「集中射撃」が使えれば良かったのだが・・・)

 ルグランジュはそこそこ優秀(特に艦隊指揮力だけは傑出している)だが、攻撃・防御が共に「4」なのにチットが二枚と言うアンバランスな点が、「アスターテ・アムリッツァ」の同盟軍有象無象指揮官と比べると違和感を覚える。ストークスはルグランジュの分艦隊指揮官だが、アニメオリジナルのキャラだ。

 


何故私が逃げ・・・い、いや、転進するのを妨げるのだ!

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